「跡部は特別」という理由
ほんとはね、昨年書いた跡部伝説の流れを汲んで「跡部景吾はなぜこんなにも大衆を魅了するのか」みたいなことを考察してまとめる予定だったんですよ。
でも考えれば考えるほど収拾がつかなくなって、そんなことより誕生日に跡部を称える方が大事だよね!ウン!!と自問自答したので、跡部の好きなところを勢いそのまま書くことにしました。
※間に合いませんでした。お誕生日おめでとうございます。
※2019.10.4 加筆
テニプリ未履修の方は以前書いた、こちらを参照した方が内容が入ってきやすいと思います。
私の跡部に対する感情は、ここに記載してます。
*はじめに*
跡部伝説を書いた時に、これ書いた人、跡部様に様付けしてないけど大丈夫なのかな…という私の身を心配する声をいくつか頂き、腹がよじれるほど笑いました。
昔は跡部のことを様付けする文化はなかったし、跡部最推しの友人は「跡部」呼びでした。私はべったんって呼んでた(恥)
どうしてか説明すると長くなるのですが、跡部に様を付けなくも跡部は怒らないから大丈夫。とだけ言わせて頂きます。本当に大丈夫です。
前置きを書いたところで、跡部の好きなところ、いっくぞ~☆
とにかくカッコイイ
跡部の何が魅力かって、やっぱりカッコイイところ。
顔!体!とにかく造形が本当に美しい。
でも造形だけじゃなく、意志を貫く強さとか、負けず嫌いでひたむきに努力する姿勢とか、内面から発せられる自信のある姿がま~~カッコイイ!!
そしてなにより、テニスをしている姿が一番カッコイイです。好き。
おもしろい
非の打ちどころないカッコよさなのに、最高におもしろいんですよ!
衝撃のキメ台詞「俺様の美技に酔いな」なんて、美形だからこそ、イヤ美形が言うからおもしろい!
顔が良いから許されることをイケメン無罪というけど、イケメンが言うからこそフフッとなってしまうことをなんと言えばいいのでしょう…イケメン愉悦?愉悦するのは我々読者なんですけど。
本人は至って大真面目なのも良い。
こちらとしても心の底からカッコイイと思いつつ、やっぱりおもしろいな…としみじみ感じ入ってしまう魅力です。
ゴーイング・マイ・ウェイ
跡部の意志の強さを、ゴーイング・マイ・ウェイとポジティブに解釈してますが、上から目線や傲慢と感じる人もいると思う。分かる、私もそう思うこと未だにある。
跡部は基本、やりたいことをやりたいようにやってます。
幼稚舎からある大学まである私立に、外部から中等部に入学するも、当時先輩後輩関係が強かったテニス部を、初日に先輩を負かして実力主義な部活にしてしまうし、出資して学校の設備をすべて一流のものに変えてしまうし。
出資は家の財なのか、跡部自身のお金なのかは不明ですが、跡部は感謝されたくてやってる訳じゃないし、推測だけど自分が快適に過ごしたいだけだったと思う。
でも結果として、生徒のためにもなってます。だって、一流の環境を生かすも殺すも自分次第だ(大意)って言ってた。
跡部は恵まれた家に生まれたことを感謝すれど、そこをひけらかす男ではありません。
現状の武器は最大限使うけど、跡部の本質は今どんな状況や環境でどのように過ごすか、ということだと思う。
こういうゴーイング・マイ・ウェイなところは、跡部の強さでありカッコよさだと感じます。
誇り高い
跡部の何が好きって、精神性の高さなんですよ…。
跡部って、めちゃくちゃ清く正しくプライドを立ててます。
相手にコケにされても、相手の精神レベルまで落ちることはなく、自分を上げて上げて上げまくるんですよ!闇落ちとは無縁!!
それができるのは、どんなにみっともない自分でも肯定してるからなんですよね。
ただ絶対<みっともないまま>にはしません。
自分を上げまくるといっても神レベルじゃない。
おそらく跡部の考える一番高い地位がキングなんでしょう。跡部は決して神になろうとはしてない。
だから足掻くしもがくし、どんな困難にもくじけない強さになります。
跡部は泥臭くても、誇り高くて美しい。
跡部は超現実的な考えの持ち主だから、光属性とか闇属性のような、神秘性をまっっっったく感じないんですよね。
あえて言うなら光属性だけど、むちゃくちゃ現実世界を生きる人間だよ!神格化されてるけど神ではないよ!あくまで人間のトップなんだよ!!
王の器
この人ね、ものすごく理性的です。
世界大会期間に、オフで川に突き落としてきた対戦相手に、返り討ちにしてやるぜ!と宣言しておきながら、直接相手選手を倒すことで目的を遂げるのではなく、自分や自国の選手を駒としてうまく使い、日本チームを勝利に導くところなんかもう最高でした。
自分一人のうっ憤を晴らすという目先のことに惑わされず、もっと先のことを考えて行動できる人なんです。
乙女ゲーム「学園祭の王子様」のセリフもめちゃくちゃ良かった。
主人公が200人の頂点に立ち、実力だけではなくその重圧にも押し潰されない跡部はすごいと言った返しの言葉がこちら。
跡部「期待は誇りだ。それを重圧に思う奴は器じゃねぇだけだ。違うか?」
まさに王の器。王になるべき男。早く国籍移させて。
これってさ、私達の期待は跡部自身の誇りになってるってことでしょ。
私の一方的な期待を肯定してくれるんですよね。
一方的な好意を肯定してくれる存在って、本当にありがたいです。アイドルを応援してて思うけど、気持ちを受け止めてくれて、それをエネルギーにしてくれるなんて、ほんとファン冥利に尽きます。
跡部がそうやって誇りにしてくれるから、安心してキャーキャー言えるんですよね。
テニスのスキル
ステータスは個性だと思ってるけど、跡部のテニスのスキル面での好きなところを。
跡部はオールラウンダーであるけど、作中の最強技を取得してないし、多分これからも取得することはないと思う。
跡部は強いけど、最強じゃないんですよ。
そんな中、跡部のテニスで私が一番好きなポイント。
スタミナです。
テニプリ読んでない人は意外かもしれませんが、この人、スタミナが作中トップクラスなんです。
なんでそんなタイブレークが多いかというと、実力が均衡してるからなんですが、それ以外にも跡部の好みが大いに影響しています。
キャラブックで「相手の肉体、精神共に平伏させるプレイを好んでる」と記載されてましたがまさにそれが理由。
跡部は本来、超攻撃型のテニスを得意としていますが、普段はそれが隠れ、上記のようなテニスをしています。
それなのに、入江奏多との試合で「俺は自分の手抜きは嫌いじゃねぇが、相手に手を抜かれるのは大嫌いなんだよ!」と言ってます。
ここすごく跡部の傲慢さと負けず嫌いな面が出てて、めちゃくちゃ愛おしい。
世界大会の試合で、「おや…俺様の好きなタイブレークじゃねーの」と言った時は痺れましたね。
タイブレークまで持ち込んで、なーーーにが「俺様の好きなタイブレークじゃねーの」だよ!!というツッコミと、もうもうッ それでこそ跡部様よ!という胸のときめきで忙しかったです。
対戦相手に「アイツここに来て俄然元気に…!?」と言われてて、なお愛おしかったですね。
そういう!奴なんですよ!跡部って男は!!
えっさっき跡部の先を見通せるとか理性的なところが好きって言ってたじゃん…と矛盾を指摘する声がありそうですが、自分の欲求と目的を天秤に掛けた時、目的を達成することに準ずることができるところが理性的なんです。欲求を満たすことが、目的にならない。
そういうバランス感覚も好きです。
声優・諏訪部順一の熱演
前述した、好きなところをすべて表現しているのが、跡部景吾の声優・諏訪部順一さんのお力です。跡部の声は本当にピッタリでカッコイイ。
クールでもあり、情熱的にも見える、二律背反した要素を見事に表現されてます。
生々しくない、カラッとした明るさがある声がセクシーで、跡部のチャーミングさが引き立つ。
この声だからこそ、むちゃくちゃカッコよくてさらにおもしろいという、絶妙なバランスのキャラクターになるのだと思います。
諏訪部さんご自身も、どんなキャラクターに対しても愛があるし、サービス精神旺盛なので、ファンとして嬉しいです。
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ミュージカルの跡部
私は「テニスの王子様 ミュージカル」も好きなので、ミュージカルの跡部についても語りたい。
実現不可能だと言われ、猛烈なファンすら虜にしたという、伝説の初代氷帝・跡部景吾役の加藤和樹さん。
(出典:MMV:ミュージカル・テニスの王子様|The Imperial Presence 氷帝 feat. 比嘉|キャスト紹介)
公式だと証明写真みたいな写真しかなかった
加藤和樹さんに関しては、とにかくテニミュ1stの映像を見てくれ。
ほっんとに完璧。非の打ちどころがない跡部景吾がそこにいる。
特に「ミュージカル『テニスの王子様』The Imperial Match 氷帝学園」は、屈指の名試合、手塚 vs 跡部が収録されています。
注目すべきは、手塚役の城田優さんとの曲『一騎打ち』。
ほぼアカペラの重奏が本当に素晴らしい。
歌がうまい二人が、同じタイミングで出演していたからこそ生まれた奇跡。
お二人とも今の活躍はいわずもがなですね。舞台にテレビに大活躍されています。
名曲『俺様の美技にブギウギ』もすごい。
声と姿がもうめちゃくちゃかっこいいのに、歌詞のおかげか妙に愛おしくなるような、チャーミングさも兼ね備えています。
跡部の人気がジャンル外に広がっている理由として、原作・アニメという大きな柱に、2.5ミュージカルというジャンルが加わったことは、非常に大きいと思います。
未だに2.5になることや実写化を嫌がる層がいるのは、まったく別物になってしまうかもしれないという恐れだけでなく、二次元で感じた夢を壊されたくないからという人も多いでしょう。
当時は2.5という言葉もなかったし、原作・アニメで人気が激ヤバだった跡部景吾は特に、反発が大きかったことを容易に想像できます。
跡部は日本人には無理、外国人が演じるしかないと言ってる人もいたそうな。
声がセクシーで歌が上手くて演技もよい。そしてなにより、佇まいに気品があって、立ち姿がもう跡部景吾そのもの。
加藤さんの跡部って、女を黙らす気品があるんですよ…。
投げキッスを贈られたら、ピギャーーーーとなるのではなく、フラァ…っと倒れちゃうイメージ。
さらに、加藤さんは元々テニプリが好きで、その中でも跡部が好きで、オーディションの時に跡部に寄せた風貌で臨むくらい、気合と愛を持って演じてくれたこと。
見た目が素晴らしく実力だけじゃなく愛も本物で、まさに理想の跡部景吾役。
この辺の逸話は、昔のインタビュー記事にあったので、ぜひ読んでみてください。
こちらは伝説の跡部と呼ばれたことについて言及してます。
→話題のミュージカルに次々と出演、加藤和樹ロングインタビュー - げきぴあ
ということで、最新3rdの跡部を演じられた、三浦宏規さんについて。
(出典:跡部景吾 | キャスト紹介 | ミュージカル『テニスの王子様』公式サイト)
キャスト写真の進化に時代を感じる
今までの跡部に比べて幼い顔立ち。
顔立ちこそ初期のナンパしていたチャラい跡部に近いですが、優雅でしなやかなバレエが美しかったです。
全国大会の千秋楽近くに観劇した時は、都大会の公演と比べてずっと逞しく、キングの風格が立ち姿から出ていて、成長を喜ぶ爺やのような気持ちになってしまいました。
跡部の高貴さが強く出てたので、好きな人にはほんとに堪らないと思う。
これを踏まえて、私の推し跡部は1stシーズン最後のDream Liveにも出演された、久保田悠来さん。
(出典:MMV:ミュージカル・テニスの王子様|The Imperial Presence 氷帝 feat. 比嘉|キャスト紹介)
証明写真再び
久保田さんの跡部を一言でいうと悪役。っぽいのではなく悪役。
ご本人も、跡部はあくまで主人公である青学のライバル校の人物であることを意識されていたようです。
最初はすごく歌がヘタだったのが、公演を重ねるごとにどんどん上達し、最後のDream Liveでは初演に比べて驚くほどうまくなっています。
なんで久保田さんの跡部が特に好きかというと、跡部の高貴なんだけど泥臭く、口が悪いところが最高に好きだからです。
歴代跡部を比べると一番柄が悪いと思う。でも内面の激情さとクールな顔立ちが堪らなかった。
私が思う跡部に「動・加速・外向き」というキーワードがあって、そこが強く出ていたと思います。
セリフ回しにスピード感があって、試合の演技が上手かった。
先ほども例にあげたけど、フラァ…っと倒れちゃう加藤さんの跡部としたら、ピギャーーーーとなるのが久保田さんの跡部です。
なんにせよ跡部に煽られたらピギャるんですけど、女を興奮させて無言にさせるのが加藤さんで、女の興奮を煽るのが久保田さんというイメージ。
「喚け、雌猫ども!」と煽った時の歓声すごいもんね…私も画面越しに超煽られてエキサイトしましたよ…。
そういう気質も私の思う跡部にピッタリだったなあと。
そんな訳で大大大好きな跡部です。「Dream Live 7th」の『氷の世界』をぜひ見てください!
アニメイトの購入ページが無かったから、公式の紹介ページ
この公演は1stの集大成なので、全部がグッときて目頭が熱くなります。
好きな試合
跡部のどの試合が好きかと聞かれれば、都大会の手塚戦と全国大会のリョーマ戦は外せません。
都大会の vs手塚は、最初にして最強。
初登場時の跡部、ほんと嫌な奴で腹立ってたのに、この試合の終わりにはめちゃくちゃ好きになってしまっていたよね…。両部長が試合に懸ける思いが熱くて文句なしの名勝負。
全国大会の vsリョーマは、坊主事件で吹っ飛びそうになるけど、跡部が最高にクールで美しく、二人の気迫と気概を感じる名試合です。
そんな中、私のイチオシの試合は、新テニスの王子様の世界大会より、オーストラリア編の vsJ・Jドルギアスの一連です。
前述した跡部の良さを、めちゃくちゃ堪能できます。
テニスの王子様をずっと読んできたからこそ感じるエモさもあって、最初に読んだときは静かに滾りました。
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跡部の好きな曲
最後に跡部のソロ曲縛りで好きな曲をベスト3。
第3位『チャームポイントは泣きボクロ』
中学3年生等身大の跡部の姿がチャーミング。
女をブイブイ言わせてる跡部様も、好きな子相手だったらこんな感じになるのかも…可愛いくて倒れそう…となる歌詞。ifを楽しむ楽曲です。
コール&レスポンスをしたり、氷帝コールをするのもめちゃ楽しい。
オタクのカラオケでめちゃくちゃ盛り上がる。
ちゃ、あ、む、ポイントは \\ フッフフー!! //
なーきぼくろ \\ フッフフー!! //
はひふへほくゥろゥウォ~~ \\ フゥ~フゥ~フゥ~フー!! //
第2位『Betrayal』
1位と迷ったくらい大好きな曲。
タイトル訳が『裏切り』なだけあって、残酷な世の無常さを歌っています。
ソロ曲だけど、跡部が舞台装置の役割。
音は重厚なのに、跡部自身の本心とは程遠そうな歌詞であるのが、逆に薄っぺらく感じてすごく好き。
二律背反なところが、曲の雰囲気と相まってサイコーにゾクゾクします。
第1位『革命への前奏曲(プレリュード)』
リズムゲーやってると、アドレナリンどばどば出てめっちゃ楽しい。
跡部はお高く留まっている姿も似合うけど、動いて高笑いしてる姿の方が好きです。
跡部って加速している時や、エンジンかかってノッてる時が一番美しいと感じます。
期待を煽るような、わくわくドキドキする高揚感がフルスロットル。
この曲は、立ち止まっている人への熱いエールでもあり、なにかが始まる直前の曲です。
跡部の己の手ですべてを掴み取ろうとする様は、傲慢でもあるが気概を感じて大好きです。
「進化は加速する」って歌詞が、最高に跡部景吾。
跡部は特別
テニプリだと幸村精市・忍足謙也推しで、今は別の畑であるV6を応援しているにも関わらず、跡部に関して身を削りながら文を書いているのか。
散々考えたけど、最終的に「跡部は特別」としか答えが出なかった。
跡部景吾は、二枚目と三枚目が共存していて、気質が明るくキャーキャー言いやすくて、学ぶことが多い人。
諏訪部さんの熱演、2.5に降り立った奇跡、乙女ゲームなどコンテンツの多さも、語りたくなる逸話が生まれる要因であり、近年ではSNSの盛り上がりが<祭り>のようで、気軽に参加したくなり、ジャンル外にも広まったような気もします。
跡部が最推しじゃなくても、テニプリを知らなくてもなぜか気になってしまうのは、跡部が持つカリスマ性としか言いようがない。
跡部には理屈じゃない魅力があり、これまでと同じように、これからも「特別」なんだろうなあとぼんやり思う。
【2019.10.4】
この記事をあげた2018年から1年、加筆とはいえ今年も結局跡部景吾の誕生日を祝おうとブログを書いてしまっている。跡部が創作意欲を掻き立てるからしょうがない。
テニプリで誰が好き?と聞かれれば迷わず、忍足謙也と幸村精市の名前をあげる。
謙也くんは昔からずっとだし、幸村くんは幸村精市という概念を愛してるので、今好きという感情を、ときめきをくれる存在である。
だが、謙也との思い出が多いかというとそうではなく、どちらかというと今の私の好みの最初の人という感じが強い。
謙也は今の私の好みや感性の一部になっているのは間違いありません。
でもテニプリで誰の思い出が多いかというと、やっぱり跡部景吾なんですよ。
献花台のようなイベントはもちろんだけどそれだけではなく出会ったことがターニングポイントだと思い返す作品や経験、それに跡部景吾が多く関わっているからです。
私は夢女子なので恋愛的な意味で好きなキャラって山ほどいるし位置づけが最上級になるんですけど、そうはならないけどそれと同じくらい大好きなキャラってもしかしたら跡部くらいかもしれない。
だからこそ跡部は特別な存在だし、これからも見続けたいキャラクターの一人です。
跡部さん、お誕生日おめでとうございます!ずっとずっと特別な人です。
*1:テニスの試合の場合、6対6となったゲームを2ポイント差をつけて7ポイント先取したら勝者となるルールのこと